こういった悩みや疑問に答えます。
- コールセンターの人間関係や仕事の内情が分かる。
- コールセンターのメリット・デメリットが分かる。
- コールセンターの仕事が向く人・向かない人が分かる。
コールセンターって1人で黙々と出来るイメージがあって、実際に人間関係ってどうなのか、客からのクレームとか大変じゃないかとか、色々と疑問に思うものですよね。
私は実際に元コールセンターで受信と発信両方を転々とやってきたので、その内情や長所と短所を皆さんにお伝えできます。
それではさっそく解説を始めましょう。
メリット:他の職種よりも人間関係は一番気楽で良い
結論から言うと、
今までの職場の中で人間関係は最もやりやすかったです。
【人間関係がやりやすかった理由】
- イメージの通り、仕事は基本1人で行なうため、社内での人間関係は希薄。
- 隣り同士でも会話はほぼ無し。不要な干渉が無い。
- 年代や前職がみんなバラバラなため、変な心の壁が無い。気の合う人が見つかればフレンドリーに仲良くなれる。
- 定時終了後のネチネチ残業はほぼ無し。勤めが終わればみんな一瞬で職場から消えて居なくなる。
- 正社員になりたいとか変な執着心を持っている人はほとんど居ない。みんな何かしらの別の目標を持っている。もしくは何も考えてない。
メリット① イメージの通り、仕事は基本1人で行なうため、社内での人間関係は希薄
これは一番大きい利点ですね。仕事の特性上1人でやるので社内の人と関わる事はほとんど無いため、他の職種に比べて格段に人間関係は希薄です。
極端な話、朝出勤してきてフロアに入って自分の席に着くと、パソコンを立ち上げて準備をし、営業始めになったら受話器を取り、ずっと電話し続けて1日が終わります。その間職場の人と一切会話無しなんて日はざらにあります。
例え客と揉め事になったとしても、次の客とはゼロからなので、気持ちを切り替えてやる事が出来ます。
1人で黙々系に工場勤務がありますが、勤めた人は分かると思いますが、単調な作業の繰り返しなので時間の流れが遅いです。1日がとても長く感じられるので結構苦痛です。
メリット② 隣り同士でも会話はほぼ無し。不要な干渉が無い
フロアは大体どこのコールセンターも広く、1フロアに50人以上は居ます。更に毎日自分の座席位置は変わります。広いフロアで毎日人間がシャッフルされるので、入社後数ヶ月経っても、隣りの人で、「こんな人居たっけ?」って思う時あります。
隣りに人が居るけど他人同士って感じですね。もちろん入社時期が一緒で研修を共に過ごした仲間とは仲が良い事が多く、隣りになると会話が弾みます。
こんな特異な職場他には無いと思いますよ。不思議な空間です。でも、私にはそれが居心地良かったですね。人間関係が苦手で人と接するのが憂鬱な人は向いています。
人間関係が苦手で人と話すのが嫌な人でも、受話器越しの客となら否応なしでも話さないといけないので、しかも1日に何10件も話すので、自然と慣れてきます。最初は緊張しますが、嫌でも慣れますので安心して下さいね。
メリット③ 年代や前職がみんなバラバラなため、変な心の壁が無い。気の合う人が見つかればフレンドリーに仲良くなれる
コールセンターの求人は大体1度の採用人数が多く、いろんな年代、いろんな前職、いろんな人種の人がやってきます。
私の知る限り、20代から50代までの人がアルバイトの身分で在籍してました。
見た目も凄い人居ましたね。20代の金髪ピアスパンク系とか。そのほか知的インテリジェンスの50代で講師を掛け持ちしてた人とか、ポルターガイスト現象の起こる家賃3万円のボロアパートに住んでる40代で、謎の在宅ワークしてた人とか。述べるときりがないくらい色々な人が居ました。
人種のるつぼ状態でした。でも、それがあるからこそ、変なプライドを持ったような人はいなかったです。パンク系でも話すとフレンドリーな人だったり、変な心の壁が無いですね。
お互いに無理に自分から近付くような事は無いけれど、適度な距離を保って話せばそれなりにフレンドリーに接している印象でした。
※SVを除いて特に序列というのが無いので、それがプライドという心の壁が無いのだと思います。
※SV:スーパーバイザーの略で、コールセンターで電話をとる一般社員に対して、現場を管理・監督し、指導や助言を言う立場の人。上司にあたる。
メリット④ 定時終了後のネチネチ残業はほぼ無し。勤めが終わればみんな一瞬で職場から消えて居なくなる
コールセンターでは、一般社員は基本残業は無いです。定時になると客からの電話は自動音声で時間外のアナウンスが流れだして掛からなくなります。そのため、定時ピタリで店じまいしてさっさと職場から速やかに帰宅します。
ただし、時々定時間際で電話が掛かってきた場合は、定時を過ぎてもその1件が終わるまで対応するため、時間外になる場合があります。
何十人と居るフロアから一斉に社員が消え去っていく中、貧乏くじを引いた数人がぽつんと残って定時間際に掛けてきた客の対応をしているのを目にする事があります。そのくじを引いた時は、「残念だ~」と思って残業代を受け取ります。
メリット⑤ みんな何かしらの別の目標を持っている。もしくは何も考えてない
一緒に入った同期生や仲良くなった人に、コールセンターを選んだ話を聞いてみると、
【コールセンターを選んだ理由】
- 「別の目標があって、勉強しながら出来るコールセンターを選んだ。やりたい事を始めるまで、とりあえず選んだ」
- 「人間関係が煩わしいので1人で黙々とやりたかった」
- 「前職がコールセンターだったから応募した」
- 「時給が高いから応募した」
- 「一般事務希望だったけど受からなかったのでとりあえずこっち来た」
- 「いや、特に何も。募集人員多かったから、とりあえず受けてみたら受かったから来た」
多い順に上から並べてみるとこんな感じですね。
結構多かったのが、1番の別の目標がある人でした。公務員を勉強しながら来ている人とか、資格の勉強をしながら来ている人とか、お金貯めるために来て何か目標持っている人とか。
私自身もそうでした。福祉系の通信大学で社会福祉士の資格取得を目指しながらコールセンターやってました。何故なら、
『残業が無い。人間関係が無い。一般事務より時給が割高』
資格取得を目指したり、公務員試験などの勉強をするために、特に残業がほぼ無いのと、人間関係が無いのは大きいです。
帰宅後キッチリと勉強時間を確保出来て、人間関係の悩みが無いのでメンタル面で引きずる事無く勉強に打ち込めます。
仕事と勉強の両立は決して簡単ではないですが、コールセンターなら勉強をする環境は十分に作る事が出来ます。
言い換えれば、コールセンターは目標のための良い踏み台と言えるでしょう。
コールセンターで正社員を目指すとかはおすすめしません。何故なら、SVの業務がしんどいからです。電話をとる一般社員に正社員はほぼ居ません。
人間関係が無く1人で黙々とやれるのが唯一の利点なのに、SVになったらそうは行きません。悩みを聞いたり、指導したり、管理職と会議したり、業務内容はガラリと変わります。コールセンターで入ってきた利点が全て消え失せます。他にもっと良い職を探した方が賢明と私は考えます。
欠点とかデメリットはないの?
デメリット①:苦情を言われる
主に受信系であります。受信系の中でも特にクレジットカード関係、スマートフォン関係で多く見られます。これらは客の問い合わせ内容がネガティブ系だからです。例えば、
【苦情内容】
- 「クレジットカード無くしたけどどうしたら良い?」
- 「今持ってるカードでお金借りたいんだけど借りられなくなった。なんで? 今直ぐ何とかして欲しいんだけど?」
- 「スマホがフリーズして動かなくなったんだけど、今直ぐ何とかして欲しいんだけど?」
- 「スマホのゲームアプリに課金したんだけどゲーム出来ない。なんで? お金返してくれる?」
こういうパターンが多いですね。全部ネガティブ系でもう苦情のような問い合わせ状態です。
これは正直、仕方がないです。宿命です。こういう苦情を回避する最善策は、ネガティブ系の問い合わせや、苦情の多い職種のコールセンターを避ける以外に無いです。
ではこういうキツイ職種を選ぶ人が居るのは何故かと言うと、『時給が高い』からです。特にクレジットカード系は時給が高いです。時給1600円超えとか普通にあります。スマホのテクニカルサポート系も時給1500円以上とか普通にあります。
それに比べて苦情の少ない通販系・簡単な受付系などは平均で時給1300円~1400円とやや低い数値となっています。
苦情が多くても稼ぎたいのか、とにかく苦情が少なくて楽したいのか、という事になります。
以下に受信系で、それぞれの主な職種ごとの時給の相場、難易度、苦情の多さ、勤務体系をまとめましたので参考にしてみて下さい。
時給相場 | 難易度 | 苦情 | 勤務体系 | |
証券会社の投資などの問い合わせ | 1600円~1700円前後 | 証券外務員資格保持者優遇が基本だが、未経験で入社後資格取得出来る穴場が多数存在する。 | 少ない | 土日祝日休み |
クレジットカードの問い合わせ | 1600円前後 | 専門知識を要する。コールセンター経験者だと採用されやすい。 | かなり多い | シフト勤務 |
保険に関する問い合わせ | 1400円~1500円前後 | 専門知識を要する。コールセンター経験者だと採用されやすい。 | 少ない | 土日祝日休み(事故受付はシフト勤務) |
スマホのテクニカルサポート | 1500円前後 | 専門知識を要する。未経験者でも採用される。 | 多い | シフト勤務 |
通販系・受付系 | 1300円~1400円前後 | 専門知識はいらない。未経験者でも採用される。 | 少ない | シフト勤務 |
目安としてはこんな感じです。都心だとこれよりも時給+100~200円です。あくまで分かりやすく凝縮してまとめた目安ですので、会社によっても差があるし、地域によっても差が出てきます。
土日祝日休みの場合は月の勤務日数が減る分、シフト勤務の場合より月収は減る傾向にあります。
どの職種を選んだら良いのか、基準が分からないとどうにもならないので、分かりやすく基準をまとめた指標として選ぶ際の参考にしてみて下さい。
穴場としては、証券会社で未経験採用後、実務をしながら資格取得出来る会社を狙うと良いです。
自動車保険や生命保険のコールセンターも時給割高で土日祝日休みなので、結構狙い目です。
これらは専門分野の業務経験無くてもコールセンターの経験があれば採用される確率が上がりますので、いったん通販系の難易度優しいほうから入ってから、慣れてきたら狙うのも一つの手です。
デメリット②: SVとのやり取りがしんどい場合がある
客と問い合わせをした後に、客宛に評価満足度のメールが自動で送信されるコールセンターがあります。そのアンケートで対応が悪かったなどというような苦情が届くと、SVに呼ばれて色々言われる事があります。
また、SVからテレオペレーターの客との会話内容が設定を切り替える事で聞けるようになっているため、やたら通話時間が長かったり、異変があったら直ぐにSVに察知されて呼び出しされる場合があります。
業務に慣れるまではSVの監視網に引っかかってしんどい場面がありますが、慣れてくるうちにそういうのは次第に減ってきます。
分からない事はSVに聞くと何でも知ってるので、心強い存在です。なので、呼び出しされたら勉強になったとポジティブに前向きにとらえて、同じミスをしないように考えて行けば大丈夫です。
デメリット③:入社後の研修からソロで出来るまでがしんどい
入社後研修が大体1ヶ月程度あり、研修が終わってもメンターという人が横に付いて指導してくれながら、1人で出来るまで実践の中で練習を重ねます。
これが中々しんどいです。
【ソロデビューまでがしんどい理由】
- トークマニュアルを覚えないといけない。
- 商品の知識を覚えないといけない。
- 専用ツールの操作方法を覚えないといけない。
- 客と会話しながらパソコンで入力しないといけない。
おもにこれらを一通り自分1人で出来るようになるまでがしんどいです。
また、メンターは毎日人が変わるのですが、付いたメンターが相性合わない場合があります。やたら上から目線で文句を言う人居るので、そういう人に当たったら割り切って我慢するしかありません。
ソロデビューするまでにしんどくて辞めていく人は結構居ます。
でも、これらもしんどいしんどいと言いながら無理やり毎日やっているので、2ヶ月も経てば自然と1人で出来るようになっています。
ソロデビュー出来ればもう自分1人の世界で生きていく事が出来ます。少しの辛抱ですよ。
デメリット④:発信系の場合は契約取るのが難しい
発信業務(アウトバウンド)では、主にこちらから客へ電話して商品の紹介をして売っていく電話版飛び込みセールスです。
引っ越しした人に光回線の契約を勧めたり、一軒家に住んでいる人に太陽光発電の契約を勧めたりといった具合です。
基本時給は低く、1200円前後というのが普通です。そこから契約数に応じてインセンティブが発生して時給が増えていく仕組みです。
ただこれ、契約まともに取れないです。月契約数ゼロとか普通にあります。それでもってひたすら電話を掛け続けなければならないため、契約ゼロが続いたら心折れます。
私の話を少し紹介すると、私は発信業務で太陽光発電の契約を勧める業務をしていました。
1日平均で約400件~500件くらい電話掛けてました。受信業務が1日平均15~20件というのを考えると異様な件数です。
最も掛けた日で700件を超えた日があったのを覚えています。
太陽光発電は発信業務の中でも契約を取るのが特に難しく、アポインターが客からアポイントを取っても、その後の社員が訪問する営業で最終的に断られるケースが多く、アポインターが務めをきちっと果たしてもインセンティブが発生しない事はざらにあります。
私もそのパターンで、月に1~2件はアポイントとってましたが、1年程度やって契約数はゼロでした。なのでその間時給はずっと1100円でした。コンビニ店員に毛が生えたような収入です。
なぜそんな環境で1年続けれたかと言うと、みんな夢とか目標を持ってたので、凄く価値観が合うんですね。なので、楽しかったです。
でも、もう二度としません。
受信系をお勧めします。
コールセンターの仕事が向いている人・向かない人
【コールセンターの仕事が向いている人】
- 人間関係が好きではなくて、1人で黙々とやりたい人。
- 稼ぎたいとか、資格勉強したいとか、何か目標を持っている人。
- 打たれ強い人。我慢強い人。
- 単調な業務でも気にしない人。
一匹狼で1人黙々と作業したい人は向いています。
何か目標を持っている人は、多少クレームで凹んでもそこから辞めたいっていう方向には行かないので続けれます。
クレームで凹んだり、SVに言われたりしても打たれ強く、我慢強い人は気持ちを切り替えて続ける事が出来ます。
慣れてくると単調な作業の繰り返しになりますので、そういうのが苦にならない人は向いています。
【コールセンターの仕事が向いていない人】
- 人とワイワイやるのが好きで1人で黙々とやるのが合わない人。
- 直ぐに諦めやすい人。
- 長時間人と電話で話し続けるのがどうしても嫌な人。
- 単調な業務に直ぐ飽きてしまう人。
1人で黙々とやるのがどうしても苦痛に感じる人は、残念ですが向いてないとしか言えません。
研修からソロデビューまでしんどい期間が続きますが、それを耐えるくらいの粘り強い人でないと途中で辞めてしまう可能性があります。
途中で休憩はありますが、電話で客と話すのが仕事なので、それがどうしても嫌な人は向いていないです。
慣れてくると単調に感じてくると思いますが、それが飽きてきて嫌になってしまうと辞めてしまう可能性があります。
コールセンターやってみようかと思ってる人へ、おすすめアルバイト転職サイト4選
ここまで解説してきて、コールセンターの内情や、良い所・悪い所が見えてきたのではないかと思います。
では、実際にコールセンターで働いてみようかなって思っている人のために、私が実際に利用して採用してもらったアルバイトもしくは派遣専用の転職サイトを紹介します。
一般事務と比べてコールセンターは一度にたくさんの募集がかけられるため、ライバルがグンと減ります。解説したデメリットの部分が受け入れられる場合は、時給が高くて1人黙々と出来て、なおかつ未経験OKな採用確率の高いコールセンターは結構美味しい職種になります。
高単価でクレーム処理覚悟で稼ぐ道を選ぶのか、とにかくクレームを避けて楽に一匹狼でやっていく道を選ぶのか、しっかり見極めて選びましょう。
紹介する転職サイトは有名な大手サイトで全て無料になります。アルバイト(もしくは派遣)と言えど結構不採用になりますので、複数サイト利用して応募しまくればどっか引っかかって採用してもらえるので、ぜひ活用して下さいね。
おすすめコールセンターが探せるアルバイトもしくは派遣求人サイト
- シゴトin:とにかくアルバイトの求人数が半端ないマンモスサイト。職種項目でコールセンターを選べば楽にずらずら全部見きれないくらい出てくる。アルバイトと言えど結構不採用にされるので、気になる求人は応募しまくると良い。最終的に1つに決めたら良いので納得出来る仕事を探そう。
- マッハバイト:職種項目でコールセンターをチェックすれば簡単に出てくる。案件も多く気になる求人は応募しまくると良い。最終的に1つに決めたら良いので納得出来る仕事を探そう。
- アルバイトEX
:複数のアルバイト求人サイトと提携しており、こちらを利用すると他のアルバイト求人サイトを一括して検索出来る便利なサイト。ただし、必ず全ての求人が出てくる訳では無いので、同じ提携している求人サイトがあったとしても両方同時に見ていったほうが良い。
リクナビ派遣:こちらは直接雇用ではなくて派遣による雇用になる。目標のための踏み台のみと考える場合は派遣のほうが辞めやすい。派遣だけあって求人数はかなりあるので、希望の待遇があれば複数応募して採用率を高めよう。最初の画面が関東になっているので、関東以外を探したい場合は、パソコンの場合は一番上から選択し、スマホ利用の場合は、一番下までスクロールして『派遣/人材派遣ならリクナビ派遣』をタップすると全国から検索出来る。
まとめ:自分に合った働き方を見つけよう
現在コールセンターで働いてて人間関係で悩んでいる人や、クレームが多くて仕事が嫌になっている人が居たなら、環境を変えるように行動を起こしましょう。
オペレーターやアポインターとして電話取っている人はみんなアルバイトか派遣でしょう。雇い主も人件費を抑えるためにそういう風にしています。なので、こちらもそれを逆手にとって、自分に合わないなと思っていたなら、辞めて自分に合うコールセンターなど、その他職種を見つけるべきです。
これで初めて雇い主と労働者が対等でお互いに Win Win だと言えるのです。辞められるのを見越してアルバイトや派遣で雇っているのですから。
我慢せずに、自分に合った働き方を見つけましょう。
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